料理人を通して見る、知る 食の世界「キュイジニエ・オンライン」 CUISINIER ONLINE

    Feature特集

    和歌山県有田川町 Vol.3

    2018年7月、和歌山県有田川町で、ヴィラ アイーダ(和歌山・岩出)小林シェフが発起人となり、1泊2日のイベント「G.G.プロジェクト 感性の授業」が催されました。県内外からの参加者に、有田川の自然や産業に触れ、地元の食材を使ったディナーを楽しんでもらうというもの。ディナーのサービス(配膳)は有田川町内の高校生が、料理は小林シェフの呼びかけで集まったシェフたちが担当。キュイジニエ・オンラインでは、このイベントの準備から当日までの、シェフたちの活動を取材しました。(全4回)

    PHOTO: CUISINIER編集部

    前回(Vol.2)でお届けしたのは、イベント前日の様子。翌朝、本番当日は、スタッフが厨房に集まり段取りの確認から。それが終わると仕込みとテーブルセッティングが始まりました。

    • 香ばしく焼いたとうもろこしはスープにします。調味せず、そのままの味で。

    • 焼いたナスはピュレに。アマゴの料理に使います。

    • シェフたちはときどき、それぞれ担当する料理を味見し合っていました。

    • イメージを共有したり、意見をしたり、もらったり。

    • 客席ではテーブルの位置を調整。サービス人が動くスペースを確保します。

    • ぶどう山椒。

    • カリカリに焼いたアマゴの端身とフレーク状にして、料理に使います。

    • アマゴの頭はパリパリに揚げられました。

    • テーブル端からリズムよくセッティングしていく、アイーダのマダム有巳さんと「もうひとつのdaidokoro」の菊池さん。

    • 川手シェフのお茶菓子。梅です。

    • 昆布だし。イノシシ鍋に使います。

    • ときおり打合せをしながら仕込みは進みました。

    • 葉ワサビ。夏はどうしても虫がくいます。川手シェフは塩、砂糖と合わせて真空にかけ、適度に発酵させてやわらかくし、料理(炭火で香ばしく焼いたアユ、自家製ヨーグルト、熟成黒ニンニク黒酢、酒粕と緑茶の発酵ペースト)との一体感をもたせていました。

    • ぶどう山椒の枝が届きました。

    • 小林シェフはすぐに枝を切り分けました。アミューズに使うようです。

    ドリンクはペアリング(料理に合わせて一種類ずつ飲み物が提供されるスタイル)でした。料理の仕込みがほぼ終わり、カクテルの試作が始まりました。

    • カクテルの一品。緑茶の粉茶、パッションフルーツ、ココナッツウォーターを合わせて。

    • ドリンクに合わせてグラスを決めていきます。

    • どんどん広場で仕入れた桃も、カクテルに。

    • 色が変わらないように、レモン汁と一緒にミキサーにかけます。

    • 蒸留してワサビ(根)の風味を移したウォッカ。先ほどの桃のジュース、バニラシロップと合わせてベリーニに。軽く刺激があり、食事に合います。

    円柱状に冷やし固めたオパリーヌ

    オテル・ド・ヨシノ(和歌山)の手島シェフが、差し入れに手作りのから揚げを持ってやってきました。もうすぐお昼ご飯です。

    川手シェフはボウルにクスクス、バター、レーズンを入れました。「これ? まかないです。高校生の」そう言って、次は玉ねぎを切り始めました。サービス(配膳)で参加する高校生に、ディナーの前に食べてもらいます。

    • 玉ネギをフライパンで炒めて

    • いい具合に油と熱がまわったら

    • 鍋へ。中にはイノシシの煮込みが入っています。

    • 続いてピーマンです。

    • こちらも炒めて、塩をふって

    • 煮込みの鍋に合わせます。

    • 小林シェフはお店のパンを大きく焼いて持って来ていました。これも高校生に食べてもらいます。

    • 煮込みがいい具合になじんできました。

    • 味見。

    川手シェフは味見をすると、にこにことして「この味、高校生わかってくれるかなあ~……」とつぶやいていました。イノシシは有田川でとれたもので、ディナーで使う分の余りをトマトと煮込んだそうです。スプーンで一口いただくと、親しみやすい洋食の味がしました。

    昼食。手島シェフのから揚げは玉ネギたっぷりの南蛮漬け風で、洋風のビネガーが使われていました。その後は高校生が来るまで、各自休憩と仕込みです。

    • 小林シェフはイベント本番でスピーチをする予定。原稿をまとめます。

    • 役場の方は設営の続き。

    • ディナーに備えてひと眠り。

    • 談笑。

    • 川手シェフは仕込みの続き。切っているのはイノシシ鍋に入れるサヤインゲン。

    • お茶菓子の梅はセミドライ。杏子と紫蘇のジュレを時間差で二層に流します。

    • お皿に盛り込むパーツの確認。

    • 有田川ではまだアジサイが咲いていました。

    • 「(高校生)そろそろ来る?」と、川手シェフがクスクスにお湯を注ぎました。

    高校生が到着しました。和歌山県立有田中央高校の、本校と清水分校の生徒です。

    • アイーダのマダム有巳さんが、高校生の仕事のレクチャーをします。

    • 役場の方も高校生に声をかけます。

    • 小林シェフは高校生にまざってレクチャーを見守りました。

    • 続いて高校生に料理を説明し、試食してもらいます。

    • 高校生の目の前で盛りつけ。全員、真剣に見入ってました。

    • 小林シェフのアマゴの前菜。水分を抜くように焼いたアマゴ、焼きナスとバジルのピュレ、黒米、焼きトマトのジュ、ダブルクリーム、オカヒジキ、タマゴナスのピクルス、シシトウ。

    • 梅のシャーベット。

    • 高校の先生方にも試食してもらいます。

    • 小林シェフは楽しそうでした。

    • この後は高校生のまかないです。イノシシの肉を食べやすい大きさにカットして煮込みの鍋に戻します。

    • 高校生たちは並んで、1人ずつシェフから煮込みを受け取りました。

    • デザートのチョコレートケーキは、アイーダのスタッフさんが焼いたものです。

    円柱状に冷やし固めたオパリーヌ

    厨房に残ったシェフたちは、仕込みの続き。もうすぐお客さんが来る時間です。アミューズを準備し、猪鍋に入れるピーマンしんじょうを揚げます。鍋の具には有田川産のこんにゃくも。天然ウナギもあり、桑の葉で包み、焼いたもみ殻をまぶして炙ります。

     

    いよいよ本番が始まります。

     

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