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    Feature特集

    インタビュー 小林寛司 有田川町「G.G.プロジェクト」をふりかえって 3

    和歌山県岩出市「ヴィラ アイーダ」のシェフ、小林寛司さんが中心となって、同じく和歌山の有田川町で行われたイベント「G.G.プロジェクト」。編集部は後日、小林シェフにインタビューを依頼しました。

    編集部――イベントを終えられて、次にこれができればいいなということがあったら教えてください。

    小林――はじめ、僕は(高校生に)サービスだけをやってほしかったわけじゃなくて、一緒に山を歩きたかったんです。そこに尽きます。

    • 当日の様子。高校生たちは、シェフから料理を受け取りゲストの席まで運ぶサービスを担当。

    編集部――サービスは、あのイベントの場合、出来上がったものを運んでもらうお仕事が中心でした。もっと関わりたかったということでしょうか。

    小林――その、料理ができる過程を見てほしかっただけの話で。山椒がこうなってこうなるんだよっていう。

    編集部――仕込みも一緒にできたら、また違う経験になりますね。

    小林――そう。高校生は、どうやって参加してもらうか、もう少し考えたほうがいいのかな……。役場の若い方のほうが、勉強になったと思います。今回、こちら(料理人)から、使える地元食材をリクエストをするじゃないですか。それを役場の若い方がリストアップする。最初の段階ではそれが、(地域の特徴が弱く、数も少なく)「もっと(他にも)ありますよね?」という感じで。そこから、改めて集めて直してもらって。

    ジビエも最初に届いた鹿が、血まみれで冷凍焼けしていた(料理に使えない状態だった)んです。地元の飲食関係者を通じて送ってもらったのですが、まず、その状況が、食に関わる仕事としてダメだと言って。その後に鹿がとれて、今回はたまたま間に合いましたが……。イノシシも、なんとか料理でカバーできたけど、けっこうきつかった。

    ジビエで売りたいのなら、もっとちゃんとしましょうよって。それに関しては楠田さん(芦屋メツゲライクスダ)が、しっかり話して。やるのなら解体所とか、基準を設けていかないと。それをきちんとやっている他の自治体はありますから。

    編集部――楠田さんはその必要性を、とてもよくわかっていらっしゃるのでしょうね。地域によっては、専用の車なども揃えているところがありますね。

    小林――そうそう。冷蔵車とか。で、県の中でも複数拠点を作って。そこまでやらないとジビエをうたっちゃだめ。そういうところ、見に行かないと。って、こんこんと話して(苦笑)。だから、今回は役場の人が一番勉強になったと思います。……町の食資源をもっといかすことを目指すならば。でも、有田川の役場の方はやる気があると思います。やるのならこちらも、僕らも協力できるけど。

    編集部――そうですね。そうしたらいろいろなお店にいいジビエが渡りますし。

    小林――そうそう。それに、有田川は、山椒、野菜、果物、ほかにもウナギとか、天然の鮎とかもあるし。

     

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