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    Feature特集

    インタビュー 小林寛司 有田川町「G.G.プロジェクト」をふりかえって 4

    和歌山県岩出市「ヴィラ アイーダ」のシェフ、小林寛司さんが中心となって、同じく和歌山の有田川町で行われたイベント「G.G.プロジェクト」。編集部は後日、小林シェフにインタビューを依頼しました。

    編集部――またやりたいなって思いますか?

    小林――みんなのための勉強になることがやりたいですよね。役場の方たち、高校生も、自分たちも、励みに。というか、勉強。みんなのプラスになること。そういえばイベントで使った木の器、ああいうのも、ちゃんと作れば商品になるっていうのもありますよね。

    編集部――棕櫚縄の職人さんが作った器ですね。5月の下見のときに、内側をなめらかに仕上げられるか聞いていた。

    編集部……今回イベントがあって調べたのですが、棕櫚の生産は有田川で昔からの産業なんですね。需要が変化して、今は縄を作る職人さんもだいぶ数が少ないようですが……。あと、古くからの産業といえば、和紙(保田紙)も。今回はデザイナーさんが素敵に使っていらっしゃいましたね。あの方は?

    • 保田紙を使ったライト。テーブルセッティングには、棕櫚縄をナフキンリングに、山椒の枝を箸置きに使用。

    小林――有田川の方で、デザイナーだけど、お父さんが施工業者さんだったんですよ(そのため、内装・大工的な仕事もできる)。で、それを岩佐さん(株式会社自遊人)が聞いて、センスがいいから任せようって。それが結果的に、地元の人たちが。

    編集部――いろいろと関わることになった。

    小林――そう。今回僕らは、本当に料理に集中できた。

    編集部――それは、シェフたちの力が発揮されたということですね。自遊人さんが入っていたのも大きかったのでしょうか。

    小林――うん。大きいです。だから、全部の偶然が重なってああいうのができたんですよ。できるといいですよね。役場と、全体をディレクションする人と、シェフとで(全てが役割をもち、つながってひとつのイベントを作り上げる)。

    今回は食材を集めるのも、役場の方がやったのがいいんだと思う。(新しい目線で町を見ることになって)たぶん、一番、役場のためになる。それをいかすか、いかさないか。まあ、答えというか、結果はたぶん、来年とか再来年とかにならないと、やってよかったかは何も言えないです。

    編集部――今回参加した高校生が数年後に何を思うのかというところもありますね。

    小林――そうそう。それが見えるのがまだ先なので。……ひとつ、前に仙台で、僕らが料理をするイベントを手伝ってくれた高校生で、食の道に進んでる子がいるんですよ。頑張ってるらしい。

    編集部――それは、嬉しいですね。

     

    Fin.

    小林シェフ、誠にありがとうございました。

    数回にわたりお届けしてきた有田川町の記事はこれで一区切りですが、
    今後もこうしたシェフたちの活動をお届けできればと思います。