料理人を通して見る、知る 食の世界「キュイジニエ・オンライン」 CUISINIER ONLINE

    Serial連載

    髙橋 雄二郎ル スプートニクのデザート

    Vol.13 マスカルポーネのクレームブリュレ

    ハーブをたっぷりのせた、さっぱりと食べられるクレームブリュレ。生地にはマスカルポーネが入っています。

    PHOTO: MASAKO KAKIZAKI

    Elément de configuration

    マスカルポーネのクレームブリュレの構成要素

    下の各パーツをクリック(タップ)すると、作り方や使い方が表示されます。

    • マスカルポーネのクレームブリュレ

      マスカルポーネのクレームブリュレの作り方

      1. ボウルに卵黄、グラニュー糖を合わせて泡立て器ですり混ぜる。
      2. 鍋に牛乳、生クリーム、バニラビーンズを合わせて火にかけ、沸騰したら火からおろす。
      3. 別のボウルにマスカルポーネ、クリームチーズを入れて泡立て器で混ぜ、2を少しずつ加えながら混ぜ合わせる。
      4. 1に3を少しずつ加えて混ぜ、漉す。
    • カソナード

      カソナード

      ブリュレのキャラメリゼ用です。

    • ブルーベリー

      ブルーベリー

      カットしてブリュレにのせます。

    • ミントのクランブル

      ミントのクランブルの作り方

      1. ボウルに薄力粉、アーモンドパウダー、ミントの葉(みじん切り)、カソナードを入れて混ぜ、バターを加え、細かいパウダー状になるまで混ぜる。
      2. 天板に散らし、180℃のオーブンで10~12分焼く。
    • ミント、オキザリス、エディブルフラワー

      ミント、オキザリス、エディブルフラワー

      仕上げにブリュレの上にたっぷりのせます。

    • レ・リボのパウダーアイス

      レ・リボのパウダーアイスの作り方

      1. レ・リボ、生クリーム、グラニュー糖、ヨーグルト、レモン汁、ハチミツを混ぜ合わせる。
      2. 液体窒素を加えて撹拌し、パウダー状にする。
    • ミントのパウダーアイス

      ミントのパウダーアイスの作り方

      1. ミントと牛乳を合わせてミキサーにかけ、漉す。
      2. 1にグラニュー糖、水あめ、生クリームを加えて混ぜる。
      3. 液体窒素を加えて撹拌し、パウダー状にする。

    マスカルポーネのクレームブリュレの組み立て

    円柱状に冷やし固めたオパリーヌ
    浅鉢を使用。

    Column こぼれ取材

    編集部――ブリュレは、たしか以前も作っていらっしゃいましたね。

    髙橋――ええ。でも今回の仕立ては、自分にとっての発見があって。

    編集部――どんなことでしょうか?

    髙橋――まず、ブリュレって、いじりようがないと思っていたんですよ。あれ以上ないかなと。

    編集部――生地があって、キャラメリゼして。

    髙橋――そうです。美味しいじゃないですか。パリッとしてなめらかで。風味が多少、たとえばピスタチオだったり、胡麻だったりがあったとしても、構成としてはアイスをのせるくらいで、「あれ以上ない、いじっちゃだめだ!」と思っていたんです。でも、意外とサラダっぽくしてもさっぱり食べられるようになるっていう。下が濃厚な分、味の対比ができるのと、(ハーブの)食感が意外と(飴のパリパリの食感を)邪魔しないというところで、新しいブリュレの表現としては、面白いのかなって。ドレッシングはパウダーアイス、みたいな感じで。

    編集部――ドレッシング!

    髙橋――ドレッシングと言うか、ソースと言うか。で、見た目はサラダっぽいので、まさかアヴァンデセール(一皿目の小さなデザート)で葉っぱを食べさせられると思ってないわけじゃないですか? お客さんは。

    編集部――(苦笑)食べさせられるって、ひどい言いぐさですね。

    髙橋――いやいや、まさにその通りです。見た瞬間に、「え、なに、サラダみたいなの出てきたけど」というような驚きから、食べると完全にデザートっていう。そのギャップというか。

    パウダーアイスとハーブの分、アヴァンデセールとしても軽く食べられるような口あたりになるので。撮影では大きく作ってしまいましたけど。

    編集部――たしかに、ブリュレ自体は、多皿の料理の後には重いかもしれませんね。

    髙橋――……以前作っていたものと、生地のレシピはまったく同じなんです。そのときはフルーツとアイスをのせていたのですが、残されてしまったことがあるんですよ。で、残された瞬間、やめたんです。「ああ、これ重いのかなあ」と思って。で、今回の形に変えて、残されたことないです。

    編集部――へえ!

    髙橋――それだけ食べやすくなったんでしょうね。それがやっぱり、いいんだと思います。

    編集部――復活できてよかったですね。

    髙橋――前回のイチゴパスティス(Vol.12 苺、パスティス、フェンネル)も一緒ですよ。マイナーチェンジをして。同じレシピ、同じ構成とかでも、工夫次第で今っぽくなるということだと思います。

    編集部――ちなみに以前のブリュレはアヴァンデセールだったのですか?

    髙橋――いえ、ランチのデセールでした。前は3種類くらいから選べるようにしていたんです。たとえばエクレアと、ジュレ系と、シブーストとか。ただ、エクレアをおすすめしていたので、7割エクレアでしたけどね。……僕、エクレア屋さんをやろうと思って。エクレア屋さんをやるために、エクレアをずっと売り続けるって言って。

    編集部――本当ですか?

    髙橋――本当です。そのためにエクレアを何種類もやってたんです。季節をかえて。そしたら、エクレア屋さんがパリにできちゃったんですよ。で、日本に上陸しちゃったんです。それで、「ああ、これで今やったら流行りにのっかったと思われる、ダメだ、やめたやめた!」って。

    編集部――(笑)どこまで本気なのでしょうか。

    髙橋――今でも思っていますよ。やりたいって。なんでかと言うと、エクレアはパリで働いていたお菓子屋さんのスペシャリテだったんです。

    編集部――そうだったんですね。そのお話は、また今度伺わせてください。

     

    次回は「キャレ・オランジュ」をお届けする予定です。